他人から見た、「自分」の輪郭
━━溢れる世界観から、とてもかっこいい印象のナナさん。他人からどんな人と言われることが多い?
Instagramからお仕事のお話をいただくことが多いので、「かっこいい」と言ってもらえることも多いですし、クールそう、喋らなそう、笑わなそう。笑ったことなさそう、とか(笑)。
実際に会ったりひと言ふた言会話をして、すごく安心されることが多いですね。
━━モデル、歌手、ダンス。表現をすること、そのスタートは?
始まりは、ダンサーです。14歳ぐらいからダンスを始めて、その前は全然。「人前とか絶対無理」みたいな性格だったんですけど。
ダンサーをしていると、ステージのパフォーマンスも増えてくるので、それで慣れてきて。今度はちょっとモデルもやってみたい、歌もやってみたい…のような感じで、どんどん前に出るようになりました(笑)。

ハードな日々を自信に変える
━━自分の中で、何かが変わったエピソードはある?
これまでいちばんハードだったなという毎日が、2019年頃に1年間、カナダの専門学校に通っていたとき。学校と課題と、仕事と、現地でモデルの活動もしながら…という感じで。
はー、きつい!と思いながら。でも、それを超えて東京に帰ってきて。あの日々があったから、多分今回も大丈夫、きっといける、と自信にはなりましたね。
━━挑戦することは怖くはない?
毎回ビビりまくりです(笑)。大丈夫かなこれで、と思いながら…。でも、自分の中で「やりたい」が勝って、結局やってみて、というその繰り返しです。
━━人の目を気にしちゃうときもある?
やっぱり、あります。やりたいことをやっていて「大丈夫、よし、このままいこう」と思っているのに、忙しくしすぎたりすると気持ちに体がついてこなくて。体調とかいろんなバランスを崩してしまうと、見なくて良いものを見ちゃうというか。
インスタとかも危ないじゃないですか(笑)、皆の楽しいことしか詰まってないから。
あとは、人の意見に流されがちになっちゃったりとか。そうなっている時は、もうガッツリ休もうみたいなふうにして、無理やり空気を入れ替えて。心の換気をする!
でも、自分で気づけないことの方が多いので。周りの親しい人が気づいてくれたりとか。周囲の人に「ありがとう」という気持ちです。
次の一歩が軽くなる
カナダに行く時もそうですが、人から見たら大きなステップみたいなことに対しては、やっぱり最初言われがちですよね。「大丈夫?」とか。自分も不安だし。
周りの人って多分、最初のリアクションは大きいんですけど、でも結局は皆最初だけ。ずっと面倒見ていくのは、やっぱり自分自身だから。
一個何か大きめのステップを経験すると、二個目また違うことを始める時も、(周りのリアクションに対して)あ、最初だけだ、と。「そういうものだから」って処理できるようになって。
周りも分かってくれる人たちが集まってくるので、あんまりそういう、ネガティブなことを言う人も減っていきますね。

「解放」とは、自分を認めてあげることから
━━ナナさんにとって、「自分自身を解放する」とは?
自分を解放するっていうのは、「自分をちゃんと認めてあげる」っていうことから始まると思っていて。 何か大きな行動に移すという時も、自分のことを知って認めてあげられてたら、行動をするパワーになると思います。
行動よりも先に、自分はこれで大丈夫、自分の好きなことをやってもいいんだ、ってまず許してあげること。自分にGoサインを出すというか。
自分のことって、理解しているようで、言葉にしたりとか、文字にしてみたりしないと分からないこともたくさんあるので。まずは何が好きとか何が嫌いとか、書き出してみたり、行きたいところの画像を見てみたり。
自分のことをちゃんと理解してあげたりとか、認めてあげたりとか・・・ポジティブなことはもちろん、ネガティブなことも。
悲しいとか、苦しいとか、ちょっとイラッとしたとか、そういうところとかもまるっと自分だし、それでいいなって。

やっぱり自信が無くなったりすることもあるんですけど、でも、自分これで大丈夫っていう、自信っていうんですか?そういうのがついてからは、第一歩を踏み出す、その一歩がすごく軽くなるというか。
やっぱり自分の気持ち。今が大切というか、早くやりたいって思っちゃうので。何から出来るか、まずやろう、調べてみようって。

model : Nana Motoyoshi
photo : Koki Saito
hair : Mika Takitani
make : Rino